12月退職を検討しているけど、年末調整ってしてもらえるの?
税金関係が不安なんだけど、もしかして確定申告とかしなきゃいけないの?
と疑問を抱えていませんか?
この記事を最後まで読めば、以下のことがわかります。
- 12月に退職した場合の年末調整が必要か
- 12月退職でも年末調整ができるケース
- 12月の退職後に確定申告が必要になるケース
つまり、最後まで読めば、税金関係の不安を解消した状態で12月に退職ができます。
12月を目途に退職したい方や、すでに退職して悩んでいる方は、ぜひ、参考にしてみてください。
12月に退職した人は年末調整が必要?
結論、基本的には12月に退職しても、何も考えなくて大丈夫です。
基本的には、12月31日地点での在籍者を対象とするため、12月の途中で退職された場合には、年末調整の対象とならないからです。
また、再就職先が決まっている場合は、そちらの会社で年末調整を行うこととなります。退職前の会社では年末調整不要。転職後の会社で年末調整が行われます。
ただし、中には12月に退職したとしても年末調整を行う場合が例外としてあります。
12月退職でも退職先企業で年末調整ができるケース
12月退職でも、退職した企業で年末調整ができるのは、以下3つのケースです。
- 体調不良で再就職が難しい
- 年間の給与が103万円以下
- 12月分の給料を受け取ってから退職した
それぞれ詳しく解説します。
体調不良で再就職が難しい
体調不良で再就職が難しい場合には、退職前の会社で年末調整を受けられます。ただし、心身の不調により、再就職が見込めない場合に限った条件なので、注意してください。
特に理由がないのに、自己都合で退職し、再就職しない場合は確定申告が必要になることもあるので注意してください!
この場合、退職先企業に年末調整の依頼を行い、生命保険や住宅ローン、控除などの必要書類を提出する必要があります。
年間の給与が103万円以下
年間の給与が103万円以下の場合、通常は所得税が発生しないため、退職先で年末調整がそもそも必要ありません。
ただし、退職先企業で再就職し、その年間給与が103万円以下となる場合には、再就職先の企業で年末調整を受ける必要があります。
12月分の給料を受け取ってから退職した
12月中の退職だとしても、12月の給料をもらって退職をする場合は、退職先で年末調整の対象となります。
ただし、同年に他の企業から給与をもらった場合は、転職先の企業で年末調整が必要になるため、注意しましょう。
退職後に確定申告が必要になるケース
基本的には、12月に退職しても年末調整は必要ありません。また、例外の場合は退職先企業、もしくは転職先企業で年末調整が行われます。
ただし、以下のような場合には、退職後に「確定申告」が必要となり、ご自身で行わなければなりません。
- 年末調整を受けていない
- 転職先での年末調整に間に合わなかった
- 確定申告で控除を適用したい
- 定年退職後、公的年金などの収入金額が400万円を超える
- 「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない
- 退職後にフリーランスになった
それぞれのケースを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
ちなみに、確定申告が必要でありながら、申告をしないと場合によっては加算税や延滞税がかかるため、注意が必要です。
年末調整を受けていない
退職後に新しい勤務先がなく、年末調整を行っていない場合、過剰に支払った所得税の還付を受けるために、確定申告が必要です。
また、医療費控除や住宅ローン控除などの特例を受ける場合も確定申告を行わなければなりません。
転職先での年末調整に間に合わなかった
転職先での年末調整に間に合わなかった場合、退職後に確定申告が必要です。
年末調整は、その年の所得税を精算する重要な手続きですが、転職のタイミングや事務手続きの遅れなどで間に合わないことがあります。
また「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出していない場合や、前職の源泉徴収票の提出が間に合わないなどの理由から、年末調整が受けられない場合もあります。
確定申告で控除を適用したい
医療費控除や住宅ローン控除(1年目)、寄付金控除などの各種控除を受けるためには、年末調整だけでは対応できないため、確定申告を行う必要があります。
定年退職後、公的年金などの収入金額が400万円を超える
公的年金は、年間の収入が400万円以下の場合、確定申告を必要としません。
しかし、定年退職後、以下2つの条件のうち、1つ以上満たす場合は、確定申告が必要です。
- 合計額が400万円以上
- 雑所得以外の所得金額が20万円以上
詳しくは、国税庁の資料に記載されています。
公的年金等の収入金額の合計額が400万円以下であり、かつ、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる場合において、公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下であるときは、所得税及び復興特別所得税の確定申告は必要ありません。
引用:公的年金等を受給されている方へ
追加の税金が発生する可能性があるため、確定申告を行う必要があります。
「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない
「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合は、確定申告が必要です。
この申告書は、退職金に対する所得税の源泉徴収額を適正に計算するためのものであり、原則として、提出されていれば確定申告をする必要はありません。
しかし、提出していない場合は、退職金の収入から一律20.42%の税率で課税されるため、注意しましょう。
また、所得税の税率は累進課税であり、場合によっては20.42%以上の所得税を支払わなければならないケースがあります。逆もあり、20.42%では過剰な税額を支払っていることになります。
適切な税額を計算するためにも、確定申告が必要になるのです。
退職後にフリーランスになった
フリーランスとしての活動で得た収入は「給与所得」ではなく「事業所得」です。
源泉徴収されないため、自分で所得税を計算し、申告する必要があります。
上記で紹介したようなパターンでは、経費の計上や各種控除の適用を自分で行う必要があります。確定申告を通じて、正確な税額を計算し、適切な納税を行うことで、脱税と判断されるリスクを軽減可能です。
12月までの退職に悩んでいるなら退職前アドバイザーへ相談!
この記事を読み
退職したいけど、12月に退職すると税金関係で複雑そう…
と感じた方も多いのではないでしょうか。
実際、12月に辞めることで発生する選択肢は次の通り。
- 年末調整はしなくてよい
- 年末調整が必要
- 確定申告が必要
ご自身の状況を適切に理解したうえで、必要な処理を行う必要があります。
もし、今退職したいけど、税金やキャリアのことで不安を感じているなら、ぜひ弊社Founceが提供しているサービス「退職前アドバイザー」をご利用ください。
今後のキャリアプランをお聞きした上で、どのように進めるのが良いかを考えます。
また、退職する際にもらえる給付金申請も、もれなく行うことが可能です。
退職前の方限定のサービスとなっているので、ぜひこの機会に、ご相談いただければと思います。
まとめ
この記事では、12月に退職した場合に必要となる手続きについて、詳しく解説しました。
主なポイントは以下の通りです。
12月に退職した場合の年末調整が必要か | 12月途中で退職した場合、基本的には退職前の会社で年末調整は不要です。しかし、再就職先が決まっている場合は新しい会社で年末調整が行われます。 |
12月退職でも退職先企業で年末調整ができるケース | ・体調不良で再就職が難しい ・年間の給与が103万円以下 ・12月分の給料を受け取ってから退職した |
退職後に確定申告が必要になるケース | ・年末調整を受けていない ・転職先で年末調整に間に合わなかった ・確定申告で控除を適用したい ・定年退職後に公的年金などの収入が400万円を超える ・「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない ・退職後にフリーランスになった |
今回の内容も参考に、12月に退職した場合に必要な手続きや注意点を理解し、適切に対応できるようにしましょう。
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